トゥバ奮闘旅行記 3 ホーメイコンサート

6/7トゥバクズコンサートで司会するオトクン

連日の豪華歓迎コンサート~巻上さん怪物のきざし<6/7~9>

クズルでは、巻上人気に恐れ入る。

まず、3日連ちゃんのコンサート。我々の歓迎コンサートと聞いていたので、プライベートライブのようなものを想像していたが、1日目と2日目はキャパ700人規模の国立劇場で、3日目は昨年オープンしたホーメイセンターで、毎晩ホーメイ界のそうそうたるメンバーによるコンサートが繰り広げられ、お客も満員。そこに、我々巻上ツアーの一行は毎晩招待された。世話役のオトクンが、我々のツアーに合わせて3つのコンサートを仕込んだらしい、という噂。なかなかの敏腕プロデューサーぶりだ。初日は、クラスノヤルスクまで往復したあとに、ステージで司会をして演奏までしていた。すごいタフ!

巻上氏は、何度も名前をコールされては舞台に上がり、パフォーマンスをする。お客さんは登場しただけで大喜び。会場が一気に巻上ワールドに一変する。巻上さんはなんだか、小人国の小柄なガリヴァーといった感じで、相当有名人。20年来トゥバと日本を行き来して、トゥバの音楽家を数多く日本に紹介してきた氏の功績に、みんなとても感謝しているのが良くわかった。

ホーメイコンサート自体は素晴らしいのだが、22時半くらいまで延々とコンサートが続くのには、さすがにまいった。公共施設は22時閉館が当たり前の日本では考えられないが、トゥバの人たちには当たり前のようで、3時間以上テンションも下げず楽しんで拍手している。しかし、終わると、まだ幕が降りてもおらず、出演者が舞台で手を振っているのに、がたがたと一斉に席を立ち、出口に押し寄せる。気が長いんだか、せっかちなんだか、よくわからない。

それにしても、ここの人たちはタフだ。コンサートのあとは大概、場所を変えて出演者と一緒の食事になるが、ディスコ風のダンスタイムが始まったりする。夜中の12時近くに。しかも、朝が早い。ついていけず、こっそりと部屋にもどって寝る。

昼間は、楽器の見本市や市場へ買い物、夜はコンサート、と結構忙しい。

私も見本市でイギルを購入した。せっかくだから買ってみよう、というくらいの気持ちで、こちらに来る前に予約していたものだ。現在最高のホーメイ歌手の一人と言われるモングンオールさん手作りの品である。去年買ったメンバーからうらやましがれる。ちょっと嬉しい。直筆サインもいただいた。

続く…